Blog

Book Review and note

文章は「書く」ではなく「描く」もの。自分が伝えたいことをしっかりと文章で伝えるための文章術、『マジで文章書けないんだけど』(前田安正著)

f:id:kyoko_H:20190814173756j:plain

文章を「書く」とは、物事を客観的に観察して、それを基にストーリーを「描く」もの。

そもそも人間とは、ある「状況」から「行動」をおこして「変化」する。そして文章とは、人間の思考にそって書かれるものだから、「状況」「行動」「変化」が入り混じるものとなる。

しかし、思考の組み立てを間違うと、SNSの文章のように「状況」の報告ばかりになってしまう。これでは本当に伝えたいことは伝わらない。 

文章へと展開を促すための「なぜ」「どうして」の問いかけが必要。

 文章は、つぎの流れで書いていく。

  • まず、一つの文に一つの要素しかいれない。

  • 次に、一つの文を、箇条書きのようにどんどん書いていく。

  • ここから、文と文をつないで、文章へと展開していく。 

ここで必要なのが、文から文章へと展開を促すための、「なぜ」「どうして」という問いかけ。

  • 自分の文を客観的に観察して、「なぜ」「どうして」と問いかける。

  • 「なぜ」「どうして」を意識すれば、文章に「状況」「行動」「変化」と「5W1H」が入り混じる。

  • 読み手が「なぜ」「どうして」と思うところを書いておかないと、フラストレーションを生む。

 文章を「書く」とは、物事を客観的に観察して、「なぜ」「どうして」と問いかける。それを基にストーリーを「描く」いてゆく。問いかけのなかで、イマジネーションをどんどん膨らませて、文章を描いていくのだ。

 

 

本書はベテラン校閲記者による文章術。くだけたタイトルで、文体も軽く、イラスト満載の小さな本。でもその内容は、文章の基礎の基礎から、物事を客観的に捉えてストーリーを練り上げる文章術まで学べるもの。実践的なノウハウも多く、読んでよかったです。 

マジ文章書けないんだけど ~朝日新聞ベテラン校閲記者が教える一生モノの文章術~

マジ文章書けないんだけど ~朝日新聞ベテラン校閲記者が教える一生モノの文章術~